記事一覧

マスターテープ

最近、家電量販店とかに行くと、カメラと言えば、デジカメだし。
ビデオと言えば、HDDだったりブルーレイ,DVD,メモリ等のメディアに記録するタイプ…
要するに、フィルムやテープに、映像を記録するタイプのモノって、ほとんど見かけないね。

僕が、この業界に入った頃は、証拠として映像を撮影…と言ったら、
フィルムのカメラで撮影したものじゃない限り、証拠としては採用されない。
パソコンとかに取り込んで…何てコトをしたりとか、それが出来る媒体での映像は、
証拠としては採用されない。
何て言われてた時代から、
ビデオ撮影し、パソコンで静止画にしたモノであっても、問題ない。
て、言われるようになっていった時代の狭間的な時期だったんだ。
(-.-)
ただ…そんな時代に、僕はこの業界に入ったものだから、その時、
「ただ、マスターテープについては、ちゃんと保管してないとダメだ。」
と教えられたのさ。
要するに、万が一、パソコンに取り込んで、プリントアウトしたものに対し、
「これは、パソコンで加工とかされてるんじゃ?」
みたいな指摘をされた場合、
「そんなコトはありませんよ。マスターテープがありますから。それを提出してもいいですよ。」
と、言って、出せる状態にしてなきゃ…みたいなことを、業界に入ったとき、教えられたんだ。
要するに、何故、フィルムは良くて、それ以外は、ダメみたいな感じだったかと言うと、
「ネガは加工は出来ない。しかしパソコンで取り込んで…てなのは、加工が出来るため、細工をしてる可能性もあるから…。」
と言ったコトで、証拠能力的に、弱いみたいな雰囲気を持たれやすい。
てコトがあったわけさ。
だけど、テープと言った媒体で、マスターテープと言うものがあれば、
ネガに代わるものとして…みたいな、感じとして…てことなんだろうね?
で、僕は、いまだに、媒体はテープを使ってるし、重ね撮りってことはしないで、
常に新品のテープを使って撮影してるわけね。
たまに、同業たちからは、
「終わった案件のなんて、消して、その上から重ね撮りすれば、安上がりじゃん。」
みたいなことを、言われたりしてるよ。
でもね、目先の損得を考えたら、確かにそうかも?
だけど、依頼者の万が一のコトや、クオリティを考えたら、
重ね撮りするってのは、フィルムカメラで言ったら、
「加工してませんよ。」
と示す為のネガを捨てる行為に等しい行為に僕は思えてしまうのよね。