前ね、とある…どことは言えないけど、とある探偵事務所に呼ばれて行ったのさ。
でね、どーやら、行方だか所在調査を頼まれたんだとさ。
で、それで僕に、どーやったらいいかを聞いててたんだ。
僕「ってか…これ、相談です?何です?ってか、契約したんすか?」
そこ「したよ。で、これをキミに頼もうって思ってるの。だからどーやったらいいのか考えてよね。」
僕「…。ってか、契約したんですよね?」
そこ「そうだよ。もう契約したよ。」
僕「…。ってか、契約したってコトは、いくらでとか決まってるんですよね?」
そこ「どーいうこと?」
僕「ですから、『いくらになります。』『わかりました。じゃぁその金額でお願いします。』ってなことになって、契約したんですよね?」
そこ「何言ってるの?ちゃんと金額話して、契約してるに決まってるでしょ?」
僕「ってか、その提示金額の根拠って…何なんですか?いくらか知らないけど…。」
そこ「あのさ、行方や所在調査の相場ってあるじゃん。大体その相場で契約してるよ。」
僕「相場?相場ねぇ…。相場って…何すか?それ以外のその金額になる根拠って無いのですか?」
そこ「とりあえず、その相場で受けて…あれこれ考えてやってみて…」
僕「考えてやってみて…?」
そこ「上手く行けば、かなりの儲けになるじゃん!」
僕「ってコトは、依頼者は、不必要な出費をしてしまったみたいなことになって?」
そこ「思うように行かなければ…」
僕「思うように行かなければ…?」
そこ「まぁ…儲けがないどころか、赤字になってしまうわね。」
僕「ってか…誰が赤字になるんです?」
そこ「まぁ場合によっては…キミとか…」
僕「…。」
そこ「まぁそれはそれとして、契約しちゃってるわけだから、ちょっと考えてみてよね。」
僕「…。ってか、考えません。」
そこ「何それ?」
僕「ってか…何で僕が赤字にならなきゃなんないわけ?何それ?」
そこ「じゃぁ…赤字は、折半ってのはどう?」
僕「嫌です!ってか、僕、帰りますわ。」
そこ「何でさ?」
僕「あの。僕思うんですけど。そもそも…その相場ってのは、なんなんですか?
ってか、本来、そんなこんなの状況等を踏まえて…このケースの場合、どーやったらいいのか…とかとか考えて。
手順や、やり方とか、そう言うのが決まってから…
で、見積金額ってモノを出すって順序じゃないのですか?
それが本来の、その依頼者のケースの場合の適正価格であって、その依頼者のケースの場合の相場ってモノじゃないんです?
ってコトは、このケース…まだちゃんと話を聞いてないから分かりませんし、いくらで契約してるのかもよく分からないけど、
そもそも根本的に、その金額の根拠…って何なんです?おかしくないです?
それらがちゃんとしていれば、依頼者にとっても、僕にとっても、あなたにとっても、一番納得がいって、誰も損しないってモノになるんじゃないんですか?
根本的に…僕は、間違ってると思いますよ。
ってコトで…僕、今回は、関わりたくないので、帰りますね。」
って言って、帰ってきちゃった。
ってか…根拠って…相場って…何?