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分かんないからねぇー。

何か、今年のNHKの紅白は、暴力団排除条例の関係で、どーなるかと思いきや、結局、出演者は書面かなんかの書類に署名して…みたいな感じって事らしいね。

言ってみれば、僕らの業で言ったら、いわゆる3点セットの書類…

「重要事項説明書(契約前書面)」、「調査委任契約書(契約後書面)」、「利用目的確認書(誓約書)」

ってモノを法律で、絶対に交わす事になってるんだけど。

それぞれに散々書かれているように…

「こうこう言った依頼は受けられません」

って事が散々それぞれの書類には書かれてるんだけど、極めつけとして、「利用目的確認書(誓約書)」ってモノに、署名捺印をして貰わなきゃならないわけで。

それと同じだって事なんだろね?

「この書類に、前もって署名捺印して貰ってますので。」

ってコトで、もし万が一、出場者に何かあっても、

「それは知りません。騙されたって事ですよね?」

って、NHK側が言いわけが出来るように…

事前に書面に署名をして貰って…みたいな。
(-.-)

探偵業法が施行の際、愛知県では、愛知県警での説明会が、2度行われてて、県警本部の警察官の人が、

「とにかく、『誓約書』は重要ですからね。
もし万が一、依頼者が嘘を言って依頼してた場合でも、この『誓約書』ってモノがあれば、逆に業者である、あなたたち自身を守る事が出来るので。
『嘘をつかれてたんだ。』と言う事でね。
ですから、法律にも定められているように、ちゃんと誓約書に署名等をして貰って下さい。」

って言って説明してたんだけど。

要するに、何かあっても、言い逃れが出来るように…ってコトの為の、形式を整える為の書類…って事だわね。

ただね、以前定期立ち入りの際、その時来てた警察官の人が言ってたんだけど。

「そんな書類があろうが無かろうが、調査の結果を、どんな使われ方をされるのかの事前の見極めが出来る人が、この探偵業を行おうとしてるんだってコトで、公安委員会が届出証を渡してるわけで。
なので、いくら制約書類を貰っていようが、ちゃんと見極めが出来てなきゃ、アウトなんだ。
実際…」

ってコトで、どうやら、誓約書等の決められた書類を依頼者と交わしてたんだけど、結果として、依頼者に調査目的を嘘つかれてて…

って言う探偵業者がどこかにいたようで。

で、その探偵事務所は、ちゃんと調査目的の誓約書等も交わしてるにもかかわらず…その書類があるにもかかわらず…

「何故、見極めが出来てないんだ?」

って言われて、アウトにさせられたんだと。

って、その立ち入りの時に来てた警察の人が言ってた。

ってか…それって、滅茶苦茶な話だわねぇー。
(-_-;)

だって、この業種の人達もそうだし、他業種の人達とも話すんだけど。

例えば…その人がヤクザかどうかってのは、分かんないじゃん。

だって、オモッキシ、

「俺はヤクザだ!」

って、前もって言ってくれる人なんていないし。

それと同様に、一応色々調査目的とか僕は聞くよ。

でもね、実際…ホントの事を言ってるのかどうかって…誰にもわかりゃしないって。

例えば…時々、

「彼(彼女)が何を考えてるのか、調べられませんかね?
ホントは、どう思ってるのか、聞き出せませんか?」

って言う問合せってのがあるんだけど。

それって…誰が聞いたところで、その人が思ってるホントの事を正直に言ってるのかどうかってのは…

その話してる本人以外には、真相は確かめようが無いわけで。

それと同じだと思うんだ。

って事は、一応色々聞いてて…分かりやすい感じの嘘とか、何かを隠してると思われるような人のは、当然お断りはするけど。

でもね、100%判別って…無理だと思うんだよね。

むかぁし、旦那さんの浮気調査…ってのを奥さんから依頼されて、浮気の証拠を押さえたんだけど。

当然、契約書を事前に交わしてたし、たまたま調査で張り込みしてた時も、その家から、依頼者も対象者も出てきてるから、何ら調査が終わった後も、疑問には思わなかったのさ。

でも…ある時、ふと、その依頼者と話してて、

「おや?」

って思った事があったのね。

で、思わず、そのコトについて突っ込んだら…

「実は…私、対象者の妻の姉で…」

だってさ。

僕が終始話してたのは、依頼者ではなく、依頼者のお姉さんだったわけさ。

妹さんは、旦那さんの浮気で、悩んだ末、精神的に病んでしまってて…まともに話が出来る状態では無かったんで、代理で…妹さんになり済まして…だったんだってさ。

まぁこう言う人もいれば…他には、この人の場合は、結局は依頼にはならなかったんだけど。

「妻の様子がおかしいので、調べて貰えませんか?」

って言う相談があって、色々話を聞いたりしてて。

で、

「一度会って話を聞いてもらえませんか?
っと言うか、調査依頼をお願いしたいので、契約したいのですが。」

って言われたんだけど、なかなかお互いの都合がつかず…。

そんなこんなで、電話などでは色々相談は聞いたりしてたわけさ。

で、ようやく都合が付きそうな時が、1週間後ってことで、その時に合って契約…ってコトになってたんだけど、突然ある日電話があって。

相手「あの。ホント申し訳ない。色々相談に乗って貰ってたんだけど。実は…解決してしまって…」

僕「あぁそうなんですか。良かったじゃないですか。」

相手「やはり、妻は浮気してましたわ。」

僕「あぁそうなんですか。」

相手「たまたま、胸騒ぎがして、知ってるラブホに行ったら…妻の車があって。」

僕「マジっすか?」

相手「で、待ち構えてたら…浮気相手も分かりました。」

僕「浮気相手も白状して、名乗ったんですか?」

相手「いや、知ってる奴だったので。」

僕「マジっすか?」

相手「妻の浮気相手は、俺の『舎弟』だったんで…」

僕「???舎弟???」

相手「あぁ話してませんでしたかね?実は私、ヤクザでして。」

僕「へっ!?そーなんですかぁ…」

ってな感じで…。

とにかく、相談者だったりが、どんな人かって…分かんない事だってあるからね。

この商売以外の人達とも話してても、みんな、

「分かんないからねぇー…」

って言うからさ。

また、調査目的とかだって、一応色々聞いてるけど、実際そーかどーかって…分かんないから…こその、書面なんでは?

先日、「世紀のワイドショー!ザ・今夜はヒストリー」って番組内で、豊臣秀吉と伊達政宗のエピソードでもあったんだけど。

豊臣秀吉の甥の豊臣秀次を、関白にしたけど、謀反を企ててるってコトで、自害に追いやって…。

その際、秀次と親しかった政宗までも、疑われた際に、豊臣秀吉でさえ見抜けずに、自ら秀次を関白にしておいて、それ以下の政宗が、見抜けるわけが…。

みたいな事を言ったら、秀吉は、政宗までは、とやかく疑わなくなった。

ってなエピソードをやってたけど。

あれと同じで。

公安委員会や警察の…それなりの社会的地位であったり身分であったりする人達ですら、届出に来た探偵業者がちゃんとしてるモノかどうかが、見分けがつかず、届出証を発行してるんだよ。

「それなりに決められた書類が整っていたから。」

ってコトで、何かあってもそう言えるんだと思うんだ。

であるのなら、僕らであったり、僕ら以外の業種の人達だって、判別が出来ない事だってあるとは思って貰えないものかね?

自分たちは、形式や書類さえ整っていれば、おとがめ無し。

されど、他の一般の人達は、

「何故見分けや見極めが出来ないわけ?書類がちゃんとしていようが…」

って言うのは、ハッキリ言って、いちゃもんの様な事を言って秀次を自害に追いやった秀吉よりも、滅茶苦茶な話だわねぇー。
(=_=;)

って思ったりするんだけどね。
(=_=;)